トーケ・リブレとトーケ・ア・コンパス【トーケ概説(1)】

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トーケ・リブレとトーケ・ア・コンパス

トーケ概説(1)

 様々なフラメンコのトーケの楽譜がありますが、それらのうちの殆どは、それに対応するカンテから作られたものであり、それぞれが独自の気分、特有の音楽構造を有しています。
 伝統的にトーケは、カンテやバイレのように三種類に分けられます。ホンド(深甚な)、インテルメディオ(中間の)、そしてチーコ(小さな)です。

 多くの演奏家は、しかしながらこのやり方で分類することを差し控えています。
 カンテやトーケのチーコはホンドなものより、重要ではなくて容易に演奏できます。
 それは悲劇性よりも、晴れやかで生き生きとした、情動的な性格を有しています。
 またホンドなものであれ、三流演奏家には感情がまったくこもっていませんが、霊感を得たカンテやトーケやバイレのチーコの演奏には、驚くべき体験をもたらすことができるのです。
 カンテのように栄えてきたいくつかのものにも、トーケ程に深い感動を与えることはできないものがあります。その逆の場合もありますが。

 ギタリストはホンド、インテルメディオ、チーコという分類はしませんが、トーケリーブル(自由なトーケ)と、トーケ・ア・コンパス(定型のトーケ)とを区別します。
 全てのトーケ・ア・コンパスは一定の拍子の型を有し、しばしば非常に複雑化した強調をします。
 ギタリストはある範囲まではコンパスを手加減できますが、それを乱してはいけません。手ほどきを受けていないコンパスの上手はまずいませんが、彼らは演奏家に対し批評家になります。

 ホァン・マルティンが言っているように、
 『コンパスでは常にどこを弾いているのか自覚していなければならない。
 それは歌手にも言える事である。
 人びとはカンテをAHaiiiという風に聞くのですが、いずれの場合もaiiiは自覚的になされているのです。』

 ギタリストはトーケ・リーブルではもう少し自由である。
 これには厳格な拍子の型が無い。


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