ホアン・マルティン【フラメンコに於けるギター(8)】

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ホアン・マルティン

フラメンコに於けるギター(8)

 マラガ生まれでマドリッドで精力的に仕事をしているフラメンコ・ギタリスト、ホアン・マルティンにとって、ロンドンは適した環境ではないように見受けられますが、なおここに定住するには理由があります。

 『ロンドンは芸術の中心地であり、文化の中心地であり、そしてとりわけ音楽の中心です。ロンドンに住んでいれば、夥しい種類の音楽に身を曝すことになり、コンサートや交響曲について学びえますし、これらは創意をかきたてます。

 我がアンダルシアの先祖達は、民族的な音楽しか聞けませんでした。しかし現在、私はジャズやクラシックを聞くことができます。
 現代のギタリストは、想像力を、それも活き活きしたそれを持っているならば、影響を与えてくれる音を聞くことができます。誰も私が純粋なフラメンコ演奏者であるからといって、それらを聞くべきではない、とは言えません』

 ホアン・マルティンは、現代的な音楽学校で教育を受け、フラメンコギターの未来は、技巧を拡大するより、より大きな音楽性を開発することによって開くことができると確信しています。

 『これは私的な見解ですが、フラメンコの未来は、一秒間により多くの音符を弾くといったことでは開かれないと思います。
 それでは、ばかげたものしか作り得ませんし、大抵が面白くありません。音楽をフラメンコに盛り込んで演奏しなければ。
 私はフラメンコに強さ、迫力、音質における対照を感じるべきだと思います。
 その対照を知れば、フラメンコの感銘的な技巧は、より感銘的になります』

 ホアン・マルティンは、多くの老いた演奏家と交感し合い、親指とラスゲアドを含む、その右手の技巧には、フラメンコ特有の昂揚と、深い感動を表現する格別な性格と迫力があります。

 彼はムーア風の響きから離れ、ジャズやラテン・アメリカ音楽のコードに関り過ぎることは、フラメンコの力や性格を損なうものだと信じています。
 これらの確信は、過去に遡ったり、現代的フラメンコの創造を否定する事から生まれたのではなく、アンダルシアの伝統に従った音楽的経験から、フラメンコを開発する志から生まれたものです。アンダルシアの実状は次のようです。

 『カンテやギター演奏の純粋なものを聞けますし、若しトレモロを多用して演奏すれば、“無駄話”と言われ、人々は見向きもしなくなります。
 良いフラメンコは、親指とラスゲアドで演奏されるという考えから始めなければなりません。

 速い演奏やピカードは悪くありません。

 しかし純粋な熱狂家が求めるであろうものは、より多くの親指の技巧、アルサプアの技巧です。
 私もまたより優れたものとしてそれを見ます。
 ティエントスやブレリアスや全ての調を持っているもの、そしてある気分、アイレのあるものは、その点を考慮して演奏しなければなりません。ブレリアスやソレアレスの演奏では、平静さやリズムの抑制により興を盛り上げるべきです』


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